皮下や腹腔、筋肉の間の結合組織などに蓄積された脂肪に対して、臓器間に存在して内臓を正しい位置に保ったり、衝撃をやわらげたり、動きをスムーズにする働きを持っているのが「内臓脂肪」です。しかし、「内臓脂肪」が過剰に蓄積した状態は、健康とは言えません。

中年以降、代謝がおちると下腹が出やすくなりますが、これは内臓脂肪が増え、蓄積している証拠です。しかし、内臓脂肪はエネルギーの一時的な貯蔵庫であり、皮下脂肪に比べ代謝活性が高いため、比較的減らしやすいという利点があります。対して皮下脂肪は、エネルギーを長期的に備える性質をもつことから、いったんついてしまうと、なかなか減らすことができません。

ちなみに、脂肪は1g当たり9kcalのエネルギーを作りだすことができます。炭水化物やたんぱく質は1g当たり4kcalですので、2倍以上ですね。脂肪は消化作用を抑制する働きがあるので、胃での滞留時間が長く腹もちが良いという特徴があります。つまり、同じカロリーでも、脂肪の占める割合が多いほど、お腹が空きにくくなります。

近年、肥満による病気の発症には、肥満度よりも、脂肪が蓄積している場所のほうが重要であること、特に、内臓脂肪の蓄積は悪玉コレステロールの増加につながり、糖尿病や高脂血症(脂質異常症)、高血圧症などの発症や、動脈硬化性疾患に深く関係していることなどが分かっています。